出版業界のトレンドや傾向を分析し、コンテンツ作成のヒントを探る「幻冬舎式 出版業界研究」。今回は、紀伊國屋書店PubLine*のデータを下に、今月(2019年1月)の電子書籍(ビジネス分野)売上ランキングの中から、今売れている書籍の「タイトル」について分析します。

2019年1月電子書籍売上ランキング(ビジネス分野)

1位『メモの魔力 ―The Magic of Memos―』前田裕二/幻冬舎
2位『FACTFULNESS 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』ハンス・ロスリング/日経BP社
3位『神メンタル 「心が強い人」の人生は思い通り』星渉/中経出版
4位『一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学』cis/角川書店
5位『学びを結果に変えるアウトプット大全』樺沢紫苑/サンクチュアリ出版
6位『バカとつき合うな』堀江貴文/徳間書店
7位『世界のビジネスエリートが身につける 教養としてのワイン』渡辺順子/ダイヤモンド社
8位『いま君に伝えたいお金の話』村上世彰/幻冬舎
9位『たいていのことは20時間で習得できる 忙しい人のための超速スキル獲得術』ジョシュ・カウフマン/日経BP社
10位『図解 社会人の基本 敬語・話し方大全』岩下宣子/講談社
10位『嫌われる勇気』岸見一郎/ダイヤモンド社

タイトルは読者が得られることを端的に伝える

1位から10位までの書籍タイトルにほぼ共通しているのが、この一冊が読者に対し、「どんな効能をもたらすのか」が、端的かつ具体的に凝縮されているということです。

それは、「こうなりたい」「こんなことができるようになりたい」というターゲットの欲求に対して、この一冊が手渡すことができる価値を抽出した一文だとも言い換えることができると思います。

ビジネス書のタイトルの羅列から読み解けること

上記の11冊のタイトルが、ある一定の人々が今欲しいと感じている能力や知識を表しているとすれば、そのタイトルの羅列は人々の思いの代弁であるとも取れます。

1月の日本の人々は、あらゆることを忘れぬようメモして自分を分析し、データを基に世の中を正確に把握したい。さらに、日々忙しく短い時間でも効率よく学びから結果を出し、他者に思い煩わされることなく強い心で働きたいと考えているのではないでしょうか。

これはかなり安易な推測ではありますが、ヒットしているビジネス書のタイトルからも、現在の人々のニーズを掴むことができると考えられます。

まとめ

今月(2019年1月)のビジネスジャンルのヒット書籍を見てみると、その一冊が読者にどんな価値を提供してくれるのかが一目でわかる言葉が並びます。そのため、ビジネス書のタイトルからは現在の人々のニーズを読み解くことができます。

※紀伊國屋書店PubLine(パブライン)
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