編集者が教える文章力を上げる7つのコツ

この記事を読んでいる人の中には、企業ブログの担当者だという人もいるのではないでしょうか。インターネットで情報発信することの重要性が認識されるようになった今、コンテンツマーケティングに力を入れる企業が増えてきました。企業のブログやSNSが開設され、担当者に任命された人もいるでしょう。

任命される理由に多いのが‟WEBに強そうだから”‟若い人に任せよう”などで、記事の執筆や編集に関して未経験である人がほとんどです。実際に文章を書きはじめた担当者が、「上手く書けない」「伝えたいことが表現できない」と悩んでいる話をよく聞きます。特に、普段から書きなれていない人の文章は‟読みにくい文章”になりがちです。

しかし実は、読みやすい文章を書くのに、特別なスキルはほとんど必要ありません。基本的な言葉の使い方を押さえることができれば、文章は驚くほど読みやすくなります。

今回は、読みやすい文章を書くための7つのコツを紹介します。

主語と述語の関係に気をつける

主語と述語が対応しているか
主語と述語対応していないと、そもそも文章として成立しません。主語と述語の間に色々な言葉が入ることでねじれが起こっていることもあるので、注意しましょう。

例)
「このコスメは、インフルエンサーに紹介され、お客様からも好評をいただき、昨年の2倍の売上を期待している。」
×このコスメは→期待している……対応しない

「このコスメは、インフルエンサーに紹介され、お客様からも好評をいただき、その売上は昨年の2倍を期待されている。」
○このコスメは→期待されている

「このコスメは、インフルエンサーに紹介され、お客様からも好評をいただいているので、当店では昨年の2倍の売上を期待している。」
○当店では→期待している

また、主語と述語が対応していて正しい文章だったとしても、間に修飾語が入ると文意がとりにくくなります。なるべく主語と述語を近づけると良いでしょう。

例)
× 私も、彼女がカルボナーラを食べているので、頼むことにした。
○ 彼女が食べているカルボナーラを、私も頼むことにした。

一文が長くなるときは一度切る

読みにくい文章は、一文が長すぎる傾向にあります。情報を盛り込もうとするあまり、長くなってしまった文章は主語述語が入り交じり、わかりづらい複文になりがちです。2つの文に分けるか、表現をシンプルにして調整するとよいでしょう。

例)
× 明日は朝から東名高速を使って、熱海にある温泉宿のいくつかをカメラマンと一緒に取材で回る予定です。
○ 明日は朝から東名高速を使って、カメラマンと一緒に熱海に行く予定です。取材でいくつかの温泉宿を回るのが目的です。

長い修飾語は短い修飾語の前に置く

長い修飾語と短い修飾語を並置する場合は、短い修飾語は長い修飾語に比べて印象が弱くなります。そのため、短い修飾語を意識して後に置くことで、双方の印象が残りやすくなります。

例)
× 見事な霜降りの、まさに牛肉の王様といっても過言ではない黒毛和牛肉。
○ まさに牛肉の王様といっても過言ではない、見事な霜降りの黒毛和牛肉。

助詞「の」「が」は多すぎないか

「の」を多用すると、名詞に情報が集中して読みにくくなります。また、「が」が続く文章は読み手が疲れてしまいます。なぜなら、どちらが主語で、どこにかかるのか、判断する必要が出てくるからです。

例)
× 私の行きつけの会社のそばのビルの2階のラーメン屋……
○ 行きつけのラーメン屋は、会社そばのビルの2階にある。

例)
× このラーメンには、私が好きなチャーシューがたっぷりのっている。
○ このラーメンには、私の好きなチャーシューがたっぷりのっている。

書き出しは短い文章にする

書き出しの文が長いと歯切れが悪く、読み手を惹きつけられません。特にWEBの文章においてユーザーは、最初の数行を読んで「自分にとって必要な情報か」を判断します。書き出しが冗長になり、何を伝えたいのかわかりにくいと、すぐにユーザーは離脱してしまします。できるだけ短く簡潔な方が効果的です。

例)
× フランスの有名レストランで修業したシェフが開いた、フレンチと和食を融合したフュージョン料理の店。
○ フレンチと和食を融合したフュージョン料理の店。シェフはフランスの有名レストランで修業した経験があり~

物事を並記するときは、一貫性を持つ

表記内容、表記順に一貫性がないと、曖昧な印象を与え、信頼性に欠ける文章となります。

例)
× 東京都と大阪は人口密集地帯だ
○ 東京都と大阪府は人口密集地帯だ

× 厳選されたチャーシューと卵を使用。
○ 厳選された豚肉と卵を使用。
○ 厳選されたチャーシューと煮玉子を使用。

× 長時間煮込んだチャーシューと煮玉子の絶妙なゆで加減が人気の秘密。
○ 長時間煮込んだチャーシューと絶妙なゆで加減の煮玉子が人気の秘密。

同じ意味の言葉を重複させない

話し言葉では日常的に使われていても、文章にしてみると、見栄えが良くありません。

例)
× まだ未完成の建物
○ 未完成の建物

× 最もベストの
○ ベストの

× 約1000人ほど
○ 約1000人/1000人ほど

× あらかじめ予約する
○ 予約する

× 途中で中断する
○ 中断する

まとめ

今回文章を書く上での基本的なテクニックをいくつかご紹介しました。これを意識するだけで、今までよりも読みやすい文章を作れるはずです。とても細かい部分ではありますが、読みやすい文章を作るためには、1文1文に細やかな気づかいが求めらるのではないでしょうか。

WEB上のコンテンツには様々なスタイルのものがあります。素晴らしい文章であっても、文法や言葉の使い方に誤りがあることもあります。‟良いコンテンツ”というのは、正しい日本語だけではなく、文章のリズムやテーマへの熱量など、様々な要素が合わさり生まれるからです。決して「正解」というものはありません。

ただ、誰かに届けることが目的であるのなら、読み手への気づかいは必ず持つべきでしょう。企業の担当者が書く文章は、自分のために書く日記ではありません。企業と消費者・顧客の関係を構築する大切なツールとなります。自分が書いた文章は読みやすい文章となっているか?言葉の使い方に矛盾は無いか?公開前にチェックしてみましょう。