コンテンツマーケティング成功事例

WEBを利用したマーケティングやブランディングは今や当たり前のものとなっており、自社のWEBサイトにどうやってユーザーを呼び込むのか、頭を悩ませている企業が増えています。

ユーザーの行動はシンプルで、関心のあるキーワードで検索をかけ、興味を引かれたコンテンツを見る、というものです。つまり、コンテンツマーケティングでは、ユーザーの興味を引くコンテンツで他社との差別化を図ることが求められるのです。

今回は、特徴的なコンテンツでユーザーの興味を引くことに成功したサイトの事例を紹介したいと思います。

コンテンツマーケティング成功のために、決まったやり方があるわけではない

コンテンツマーケティングで重要となるのは、そのコンテンツがユーザーにとって価値があるのかどうかですが、良質なコンテンツを揃えたからといって必ずユーザーが集まるのかといえば、そうではありません。自社の強みや魅力をコンテンツのユニークさやこだわり、見せ方の工夫を介して伝えることで初めて、ユーザーに注目されるのです。今回紹介する成功事例も、自社ならではのこだわりや工夫に溢れたコンテンツを提供しています。まずは、知ることから始めることが、コンテンツマーケティングの成功の秘訣なのです。

サイボウズ式

「サイボウズ式」は、サイボウズ株式会社が運営する、「新しい価値を生み出すチーム」のために仕事にまつわる情報を発信しているオウンドメディアです。コンテンツがすべて「問題提起」型で作成されているのが特長です。ユーザーの共感を得ることが重視されているため、執筆者の考えや意見が積極的に提示されています。

また、対話形式になっているインタビュー記事も多く、ユーザーを巻き込んで闊達な議論が行われることを意識した作りとなっています。
ユーザーのアクションを起点に、問題を広くシェアすることで、自社の認知度も向上するというWEBサイトになっています。

参考:「『サイボウズ式』潜在層の記憶に残るコンテンツ

ニキペディア

「ニキペディア」は、ザ・プロアクティブカンパニー株式会社が運営する、スキンケアに関する情報を発信するオウンドメディアです。ニキビや肌荒れに悩む10~20代の女性をターゲットとしており、スキンケアのHOW TO記事がコンテンツの中心となっています。ユーザーにとって価値のある情報発信を意識した作りとなっているため、他社の商品も中立的な立場で記事に取り上げているのが特長です。

また、若いユーザーが多いこともあってか、わかりやすさを重視した記事構成になっているのも、このサイトの特長です。冒頭に記事の結論を持ってくることで、ユーザーの悩みを解決する記事であることを強くアピールするなど、ユーザーのために用意されたコンテンツであることがよくわかるサイトになっています。コンテンツで獲得した信頼が、自社商品の購入へユーザーの背中を押すという流れがうまく構築された事例です。

参考:「『ニキペディア』質の高いコンテンツに賞味期限はない

北欧、暮らしの道具店

「北欧、暮らしの道具店」は、株式会社クラシコムが運営する、インテリア雑貨や生活日用品などを扱うECサイトです。ECサイトでありながら、豊富な読み物系コンテンツを揃えているのが、このサイトの特長です。商品を売るためのコンテンツというわけではなく、コンテンツのテーマにあった商品を紹介するというのがサイトの方針で、コンテンツありきで商品が選ばれるという一風変わった仕入れになっているそうです。

また、コンテンツの作成にスタッフのほとんどが携わっていることもあり、自信を持っておすすめできる商品であることが、コンテンツやサイトの作りから伝わってきます。ただ商品を売るのではなく、スタッフの信頼を併せてユーザーに購入してもらうことで成功した事例となっています。

参考:「『北欧、暮らしの道具店』自社スタッフが手がけるオリジナルコンテンツ

マイカジ

「マイカジ」は、花王株式会社が運営する、家事全般に関するお役立ち情報を発信するオウンドメディアです。家事をしていてふと思うことをそのままカテゴリーに活かしているのが、このサイトの特長で、「時短したい」「分担したい」などユーザーの心理をうまく反映させたサイトの作りになっています。

また、コンテンツでは、家事のノウハウと自社商品の紹介が違和感なく融合しているため、ユーザーもすんなりと受け入れることができます。あくまでもどうすれば効率よく家事を行えるかということに重点が置かれているため、ユーザーの共感と信頼を同時に獲得することができています。

自社が製品開発で蓄積してきたノウハウをうまくコンテンツにすることで、自社のブランディングやコンバージョンへとつなげているサイトになっています。

参考:「『マイカジ』掃除や洗濯など家事全般のお役立ち情報を発信

SUUMOジャーナル

「SUUMOジャーナル」は、株式会社リクルート住まいカンパニーが運営する、住まいや暮らしに関する情報を発信するオウンドメディアです。情報量の多さが特長のサイトで、8つのカテゴリーに分けられた記事コンテンツは数百に上り、記事数の最も多い「住まいの雑学」は2,000に届こうという数字になっています。

ただ記事を量産しているわけではなく、有名人やTVドラマなどとコラボレーションした記事から、リフォームや税金に関わる実践的な記事まで、幅広く揃えることでユーザーを飽きさせないような作りとなっています。
「楽しみながら見つける」というサイトのテーマのとおり、圧倒的なコンテンツでユーザーをファン化させ、自社のサービスへと引き込む事例となっています。

参考:「『SUUMOジャーナル』質の高い記事を圧倒的なコンテンツ量で

バーコード講座

「バーコード講座」は、株式会社キーエンスが運営する、バーコードやQRコードのような二次元コードに関する情報を発信するオウンドメディアです。これまで紹介したサイトとは一味異なり、非常に専門性の高いサイトになっていることが特長です。一般向けに情報を発信する場合はどうしても概要的な内容になってしまいがちですが、このサイトでは、あえてターゲットを絞り込むことで、情報を求めてサイトに訪れたユーザーのニーズに確実に応えるコンテンツ作成を可能にしています。

また、豊富なダウンロード資料や相談・問い合わせへの導線がはっきりとしているため、目的を持ったユーザーにとっては非常に有益なサイトとなっており、コンバージョンにつながる信頼を獲得することに成功しています。集客を考えると、どうしても間口を広げる方向へと進む傾向がありますが、あえて専門性の高い方に振り切ることで、需要を持ったユーザーを確実に集客できることを示す、よい事例となっています。

参考:「『バーコード講座』あえて専門的なコンテンツに振り切る

リディア

「リディア」は、ライオン株式会社が運営する、暮らしに役立つ生活情報を発信するオウンドメディアです。このサイトで特長的なのは、「暮らしのマイスター」と呼ばれる、自社商品の開発者や企画担当者が自ら記事を執筆している点です。開発者だからこそ知っている利点やテクニックを画像やイラストを駆使して、わかりやすくコンテンツとして提供することで、ユーザーの信頼を獲得しています。

また、暮らしのマイスターに直接質問することができるユーザー参加型のコンテンツも用意されており、サイトをより身近なものにさせています。加えて、過去の質問がアーカイブされているため、コンテンツの拡充にもなっていることがポイントです。
WEBサイトであることの強みを活かして、自社商品へのコンバージョンを狙った好例となっています。

参考:「『リディア』開発スタッフが自ら発信! 高い説得力で自社製品購入に繋げる

LEGAL MALL

「LEGAL MALL」は、ベリーベスト法律事務所が運営する、離婚問題や債務整理など法律関連の幅広い情報を発信するオウンドメディアです。法律関連ということで記事の内容が重くなりがちなところを、あえてキャッチーなタイトルをつけることで、ユーザーの興味を引いているのが、このサイトの特長です。法律に関連する問題は軽々しく他人に相談できるものではないため、こうしたサイトへの関心はもともと高い傾向があります。そこで、ユーザーが興味を引くタイトルをつけることで、サイト内の回遊率や滞在時間を向上させることができるというわけです。

当然、テーマがテーマですから、高い信頼性も求められます。このサイトでは、トラブルの原因から対処法、注意点など、専門家の視点から詳しく丁寧に解説しています。こうしてテーマを深く掘り下げることで、ユーザーは自身の“潜在的な悩みや疑問”に目を向けることもあり、頼りになる専門家集団としての印象を与えることに成功しています。

参考:「『LEAGAL MALL』法律関連のテーマを専門家集団が深掘り!

経営ハッカー

「経営ハッカー」は、freee株式会社が運営する、経営者や個人事業主の事業継続に役立つ情報を発信するオウンドメディアです。スモールビジネスの継続に必要となる業務ごとにカテゴリー分けされており、それぞれに役立つノウハウを提供しています。細分化することでニッチなテーマも出てきますが、当事者に刺さる内容を極めることで、サイトへの信頼につながっています。

また、無料の動画コンテンツで、法人経理や決算、会社設立などを解説しており、ユーザーにとってわかりやすいサイトを目指していることがわかります。動画コンテンツの中には自社サービスにまつわるものもあるため、ユーザーの問題を解決しながら自社のサービスの訴求を行うというコンテンツマーケティングの強みを活かした事例となっています。

参考:「『経営ハッカー』ニッチな記事テーマは1人1人に刺さりやすい

ばね探訪

「ばね探訪」は、東海バネ工業株式会社が運営する、自社の導入事例と導入企業の取り組みを併せて紹介するコンテンツを発信するオウンドメディアです。このサイトのコンテンツは自社の「ばね」の導入事例のみで構成されています。完全受注・単品生産という自社の強みをアピールすることが目的となっているため、シンプルでわかりやすいコンテンツとなっています。

しかし、機械的に事例を紹介しているわけではなく、連載形式で導入企業がどんなことに取り組んでいるかをしっかりと伝えることで、非常に読み応えのある内容になっています。ものづくりに携わる企業の裏側や熱い想いを伝えるコンテンツにもなっているため、クライアントに寄り添う企業姿勢をわかりやすく伝えることに成功しています。良質なコンテンツがコンテンツマーケティングを成功に導くことをわかりやすく示した事例だと言えるでしょう。

参考:「『ばね探訪』モノづくりへの姿勢と高い技術力を伝える

まとめ

コンテンツマーケティングは企業とユーザーの両者の利益のために存在する
以上が、コンテンツマーケティングで成功しているWEBサイトの事例となります。それぞれの事例で共通しているのは、ユーザーにとって価値のあるコンテンツとは一体何かということと、ユーザーに訴求できる自社の強みや魅力が何かということが考え抜かれている点です。

企業が一方的に配信するコンテンツでは、ユーザーはついてきません。コンテンツマーケティングは、自社の利益のためと同時にユーザーの利益のために存在するのを忘れないことが重要なのだと思います。