メールマーケティング手法

近年、FacebookやTwitter、InstagramなどのSNSの台頭で、企業と顧客の双方向性のマーケティングが可能となってこともあり、メールマガジンはもう時代遅れだと考える人が増えています。

しかし、SNSにおいても、文字数制限や宣伝を前面に出した発信は敬遠される嫌いがあるなど、双方向性ならではの難しさがあるのもまた事実です。マーケティングでは、商品やサービスの魅力を顧客に伝えることが重要です。それは依然としてメルマガが得意とする分野でもあります。

今回は、メルマガの有り様を見直すことで、有効なメールマーケティングとは何かについて考えてみたいと思います。

メルマガ配信でうまく効果が出ないのは、問題点を見逃している場合も

メルマガの登場からすでに10年以上の月日が経ち、その活用法は確立されています。しかし、それが落とし穴となっているのです。確立された方法でメルマガ配信を行えば結果が出るというフェーズから、画一的なメルマガ配信では効果が出ないというフェーズに移り変わっているため、企業が漫然とメルマガを続けるだけでは成果は上がりません。

では、効果的なメルマガとそうでないメルマガの差はどこにあるのでしょうか?

まずは、企業側の視点から考えてみたいと思います。

メルマガ配信のメリットは、大きく分けて3つあります。「コスト」「タイミング」「コントロール」の3つです。

最初の「コスト」ですが、メール配信システムの進歩もあり、現在では低コストでより多くの読者にメルマガを配信できるようになっています。また、メルマガの内容を再編集することも容易になっており、コンテンツの作成も比較的安く済ませることができます。

次に「タイミング」ですが、こちらも配信システムの恩恵が大きいです。メルマガ配信のタイミングを決まった曜日・時間に設定するだけで、一斉配信が可能となっているため、定期的なメルマガの配信で、読者にメルマガの存在をアピールし続けることができます。

そして、最後に「コントロール」ですが、こちらはメール特有の読者と企業で1対1の関係を結べる点を活用したものとなります。それぞれの読者のニーズに合わせた内容のメルマガを配信することにより、企業が自分のことを理解していると読者に考えさせることで、商品やサービスへの関心を高めることができるのです。

さて、話を戻しますが、効果的なメルマガと残念なメルマガの差はここに表れます。
企業が費用対効果を意識しすぎて、再編集ばかりの無難なメルマガになっている。読者の関心度合いを無視して、定期的にメルマガを配信しておけばよいという考えに終始している。読者が興味を持たない内容のメルマガが配信されている。

もしメルマガ配信で成果が上がらないという状況であるならば、そこには見直すべき確かな理由があるでしょう。

メルマガの開封率を下げないため、どこまで読者目線で考えられるか

先に述べた通り、現在のメルマガ配信はその手法が確立しているため、問題点も共通化していることがあります。そこで、メルマガの開封率を下げる代表的な要因を4つご紹介します。

①件名のつけ方が悪い

読者がメルマガを開封するかどうか決めるポイントは、そのメルマガの内容が自分にとって有益かどうかです。件名はそのつかみとなる部分なので、ここで読者が興味を引かれなければ、そのままそっぽを向かれてしまうのです。

やはり重要なのはメルマガの内容を短く、簡潔に伝えることです。一般的には、件名は35文字が限度で、15文字目までにキーワードを入れるのがよいとされています。

②件名と内容が関係ない

メルマガの再編集が簡単になったことで、内容の一部変更を繰り返してメルマガ配信を行っている企業もあります。しかし、そういった変更を繰り返すうちに元々の件名からかけ離れた内容になっていくというケースもあります。メルマガの読者にそのような配慮の無さを見抜かれてしまっては開封率を下げるだけです。必ず件名と内容は一致させるようにしましょう。

また、開封率を上げるために大げさな件名をつけることも厳禁です。内容がその件名に伴わなかった場合、読者の失望は大きく、最悪メルマガを解除される可能性もあります。

③内容が読者のニーズに合っていない

たとえメルマガとしての出来がよくとも、読者にとって興味の無い内容であれば、そもそも開封されません。メールは1対1のやり取りで、相手への興味が直接伝わるツールでもあるのです。読者のニーズに合っていない=企業が自分に興味をもっていない、と思われてしまっては元も子もありません。

現在はシステムやツールの進化で、読者の様々な情報を得ることができます。開封率だけを見るのではなく、読者をきちんと分析して、メルマガ配信を行うことが肝要です。

④同じ様なメルマガが多すぎる

メルマガの内容もですが、配信頻度も重要です。内容を少しいじったくらいのメルマガが連日配信されては読者も付き合いきれません。配信頻度を調節することがメルマガを長生きさせるコツなのです。

また、情報には鮮度とタイミングが重要です。適度な飢餓感が読者には必要なのです。そのためには、メルマガの内容を詰め込みすぎるのも得策ではありません。そういった内容が繰り返し配信されると、読者は食傷気味になり、企業側としても内容に手を入れづらく、情報としての鮮度が落ちてしまいます。

企業の都合を優先しすぎると、読者をメルマガ解除に走らせる

では、最後にメルマガが解除される理由についても考えてみましょう。

①内容がつまらない

読者のニーズに合っていないことがメルマガの開封率を下げる要因になることは先にも述べましたが、それ以前の問題として、メルマガの内容がつまらなければ、読者は時間の無駄を嫌い、メルマガを解除してしまいます。ありきたりな内容やもったいぶった言い回し、ダラダラとした長文などは読者から嫌われる要因となります。

読者の感情を考え、不快にさせないようなコンテンツが必要となるのは言うまでもありません。

②メルマガ読者の集め方の問題

メルマガが解除されるのは、読者の集め方に問題があるケースも多いのです。
キャンペーンや懸賞など、自社の商品やサービスに関心の低いユーザーを無理やりメルマガに登録させてはいませんか?そういう層はキャンペーンや懸賞の期間が終われば離れていきます。

中にはこれをきっかけに興味を持つ読者もいるはずです。しかし、興味の無い人間を振り向かせるには相応の努力が必要となることは心得ましょう。ユーザーを熱心なメルマガ読者にするための道筋をしっかりと整えましょう。

③配信頻度の問題

メルマガは定期的に配信を行うことが重要ですが、あまりにも配信頻度が多すぎると読者は辟易して、メルマガを解除してしまいます。これは読者の自由になる時間にも関係する問題です。たとえ良質なメルマガであっても読み切れないうちに次のメルマガが配信されてはただの迷惑メールとかわりません。読者の都合を考えることが重要です。

また、配信頻度が少なすぎるのも問題です。読者が忘れた頃にメルマガを配信しても、何の目的があるのだろうと読者に不審がられてそこで終了です。読者の都合を無視した配信ペースはメルマガの解除にしかつながりません。

④メルマガで扱う対象に興味がなくなった

これは今までのケースと少し違う問題です。たとえば商品の購入やサービスの導入を実際に行ったことで、メルマガに注意を払う必要がなくなったケースです。

この場合は読者の都合なので企業として打てる手はありません。メルマガの効果測定として解除時にアンケートで追跡調査を行うのも一つの手かもしれません。

まとめ

過去の失敗例から学び、読者のニーズや考えを分析して、改善していくことが必要
メルマガ配信は現在でも有効なマーケティング手法です。ただし、メルマガを漫然と作成し、配信していくだけでは、成果を上げられません。読者のニーズや考えを分析し、改善していくことが求められるのです。

失敗から学ぶことは多くあります。幸運なことに、メルマガ配信はメールマーケティングの一手法として、長く続けられてきたため、成功例も失敗例も豊富にあります。

それらを他山の石として、自らのやり方に磨きをかけていくことが重要なのでしょう。