企業が一方的に伝えたい情報を発信する従来の広告のやり方が通用しなくなっています。
消費者はWeb上で商品やサービスの比較検討を行い、自身のニーズを満たしてくれる企業へと流れる傾向にあり、Webへの取り組みがおろそかだったり、商品やサービスの情報を積極的に発信していない企業は、その選択肢に上らないようになっています。
そのため、各企業が積極的にコンテンツマーケティングに取り組むようになっているのですが、中でもコンテンツマーケティングが成果を出せる業界が何なのか、今回は考えてみたいと思います。

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コンテンツマーケティングは高額商品に効果を発揮

コンテンツマーケティングでは、コンテンツの提供により見込み客のニーズに応えることで、商品やサービスに対する見込み客の関心や購入意欲を高めて、顧客へと育成することができます。今、コンテンツマーケティングが注目を浴びている理由がまさにそこにあります。
コンテンツマーケティングでは、作成したコンテンツにより、企業が伝えたい情報とユーザーが求める情報をマッチングさせることができます。

また、一度作成したコンテンツは公開後も資産として残るため、コストを抑えながら継続的に効果を得ることができます。特に、Webサイトを活用したコンテンツマーケティングでは、サイトを訪れたユーザーの動向からコンテンツの修正や補足を行うことができるため、ユーザーのニーズに合わせた情報の発信が可能になります。
そのため、ユーザーの商品購入までの比較検討期間が長くなる高額な商品やサービスほど、コンテンツマーケティングの恩恵をより多く受けることができる傾向にあります。

ニーズに合わせたコンテンツの提供により、見込み客を顧客化できるのが最大の強み

では、なぜ高額な商品やサービスほどコンテンツマーケティングの効果が高いのか、その理由を具体的に見ていきましょう。まず、高額な商品やサービスは即決購入が難しく、購入までの検討期間が長くなる傾向があります。見込み客であるユーザーは商品やサービスの情報収集に積極的で、その間、競合商品との比較検討が何度も行われます。コンテンツマーケティングでは、商品やサービスの魅力をユーザーのニーズに合わせて、継続的に伝えることができるため、最良の方法となります。

また、高額な商品やサービスはそのターゲットがはっきりとしているため、そこに合わせた質の高いコンテンツが作りやすいという面もあります。ユーザーは情報収集する中で知識を蓄え、より専門性の高い情報を求めるようになります。競合他社との差別化を図るための独自性やコンセプトを伝えやすい土壌がそこにあるのです。
そうしたコンテンツを提供することで、ユーザーの信頼を獲得し、見込み客から顧客へと育成できるのが最大の強みとなります。一方で、商品やサービスの単価が安いものや日用品では、コンテンツマーケティングの真価が発揮できない部分があります。

なぜなら、それらの商品では購入決定までに「悩む」という過程が比較的少ないため、コンテンツマーケティングにより商品の魅力を継続的に伝える前に、ユーザーが実際に購入して試すということが行われやすいためです。また、競合他社の商品やサービスが多いため、差別化しづらく、質の高いコンテンツを作るのが難しいという理由もあります。

いくらコストを抑えることができるコンテンツマーケティングとはいえ、単価の安い商品やサービスでは費用対効果が低いといわざるをえません。見込み客である期間が短い単価の安い商品やサービス、日用品には、長く継続的な効果が望めるコンテンツマーケティングよりも、短期で注目を集めるインパクトを重視した宣伝方法の方が向いているといえるでしょう。

信頼を獲得し、顧客へと育成することが求められる業界で成果を上げる

では、特にコンテンツマーケティングが成果を出せる業界には何があるのでしょうか?
その理由も併せて見ていきたいと思います。

・不動産業界

不動産業界は、商品やサービスのターゲットが他の業種よりもはっきりとしているため、コンテンツが作りやすいという面があります。ハイクラスの都心のマンショなどは商品設計をそのままコンテンツに反映することができるので、その独自性やコンセプトを伝えやすいという利点があります。一件あたりの成約単価が高いため、ターゲットを絞ったコンテンツマーケティングでも効果を最大限に引き出すことができます。
また、注文住宅の販売にもコンテンツマーケティングは有効です。ラインナップや建築事例、間取りなどの暮らし方の提案などをコンテンツの中で紹介することで、ユーザーはイメージを膨らませることができます。今は見込み客であったとしても、コンテンツにより自社のブランディングを向上させておくことで、将来の顧客へとつなげることができます。

不動産投資の分野でも効果が高いです。コンテンツを使って、ユーザーに不動産投資に関する知識や情報を継続的に提供することで、投資に興味を持たせ、潜在顧客から見込み客へ、そして最終的には顧客へと段階的に育成する方法としてコンテンツマーケティングは最適なものであるためです。

・自動車業界

近年は若者の自動車離れもあり、単に自動車のよさをアピールするだけでは、購入につながりにくいのが今の自動車業界です。
そこで、コンテンツマーケティングを活用することにより、自動車単体の魅力だけではなく、自動車のある生活というライフスタイルを提案することができます。ユーザーに自動車をより身近な存在として感じてもらい、購入へとつなげる方法です。
また、自動車業界には、専門的な知識を持つユーザーが多く、ターゲットを絞ることで、良質なコンテンツを作りやすく、ユーザーのファン化を進めやすいという面もあります。

・医療業界

コンテンツマーケティングの特徴は、ユーザーのニーズに合わせて情報を発信していくことで、その信頼を獲得することにありますが、その特徴は、医療業界における集患にそのまま当てはめることができます。患者の求める情報や知識を提供することで、患者との間に信頼関係を築き、受診へとつなげる、この一連の流れにコンテンツマーケティングのやり方をそのまま応用することができます。
また、がん治療やインプラント、レーシックなどの自由診療は高額な治療となるため、患者にはなぜその治療が必要なのか、その治療によりどのような効果を得られるのかを正確に伝える必要があります。そこで、コンテンツを活用することで、患者へ正確に、そして継続的に治療に関する情報や知識を発信できるようになります。

・金融業界

金融業界では、資産を運用して増やすという最終目的は同じでも、そのためのアプローチには様々なものがあります。その様々なアプローチをコンテンツとして発信していくことで、ユーザーの関心を高め、実際の投資へと誘導していくことができます。
また、投資ともなれば投資商品の比較検討が当たり前で、ユーザーが求める情報を提供できなければ、真っ先に選択肢から外されてしまいます。そのため、今後の金融業界では、積極的に情報を発信していくコンテンツマーケティングが生命線となるでしょう。
保険商品にも同じことが言えます。競合他社と比べられることの多い保険商品では、その優位性を伝えることが最重要課題となります。ユーザーのどんなニーズに応えられる保険なのか、コンテンツを使って、わかりやすく丁寧に伝えることができなければ、見向きもされないという時代が来るでしょう。

ユーザーの感情を満たすコンテンツを揃え、活用できるかがポイント

コンテンツマーケティングが成果を出せる業界は、購入までの比較検討期間が長い高額な商品やサービスを取り扱う業界です。それらの業界では、商品やサービスのターゲットをある程度絞り込んでいるため、その独自性やコンセプトがはっきりしており、コンテンツが作りやすいという特徴があります。
だからこそ、顧客のニーズに応える質の高いコンテンツを提供していかなければ、顧客が簡単に競合他社へと流れてしまう厳しい業界でもあります。
様々な企業がコンテンツマーケティングに注目している今、それらの業界では、見込み客のニーズに応えることで興味を引き続け、顧客へと育成できるコンテンツをどれだけ揃え、活用できるのかが、ポイントになるのだと思います。