近年、マーケティングを考える上で、「コンテンツ」が何より重要だと強調されます。しかし、それほど重要と言われながらも、これだ!という決まった正解の形がないのもコンテンツの特徴なのです。
今回は、そんな「コンテンツ」を一から紐解くことで、これからのコンテンツのあるべき姿を考えていきたいと思います。

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情報のデジタル化が進み、目的に応じてコンテンツも区別されるように

まず、コンテンツという言葉の本来の意味は「内容」「中身」というものです。しかし、Webマーケティングで「コンテンツ」という言葉が使用される場合は、ただ単に内容のことを指すというよりは、具体的な「情報の中身」を表し、そこに含まれる情報そのものが重要視される傾向にあります。これはコンテンツ自体がメッセージを発信し、ユーザーへ大きな影響を与えると考えられているからでもあります。

インターネットの発展により、情報のデジタル化が加速しています。そのため、コンテンツも種類により区別することが求められるようになりました。ここからは、コンテンツにどのような種類があるのか見ていきましょう。

・モバイルコンテンツ
現在、もっとも身近なコンテンツとして挙げられるのが「モバイルコンテンツ」です。スマートフォンやタブレット端末から利用できるのが特徴で、地図アプリや乗り換え案内、SNSアプリや写真加工アプリなどがモバイルコンテンツに含まれます。様々な分野で無料のものから有料のものまで幅広いコンテンツが揃っています。

・リッチコンテンツ
映画や音楽、アニメ、ゲーム、マンガなど創造性が魅力の知的コンテンツのことを「リッチコンテンツ」として総称します。これらのコンテンツを商品として扱う業界は「コンテンツ産業」や「コンテンツ分野」と呼ばれることがあります。
地上波テレビのデジタル化により、テレビ番組もコンテンツに含まれることとなり、著作権保護を目的としたコピーコントロール技術が導入されています。

・Webコンテンツ
Web上で展開されるサイトや記事、サービスなどを「Webコンテンツ」と言います。スピード感のある情報発信が特徴のニュースサイトコンテンツや、SNSを利用した集客や話題性の高まりを重視するソーシャルメディアコンテンツ、Amazonや楽天を代表としたでEC(電子商取引)サイトでの販売を促すセールスコンテンツなど様々な用途に利用されています。

現在、Web上にはコンテンツが溢れているため、内容をコピーしただけの重複コンテンツや、同じ内容を取り上げる競合コンテンツとの差別化が課題となりつつあります。

ユーザーニーズにマッチした情報を提供することに徹する

さて、ここまで紹介してきたコンテンツですが、ユーザーに好まれ、興味を引くことができるのは「良質」なコンテンツに限られます。様々な分野や用途で利用されるコンテンツにとって、「良質」とは一体どのようなことがポイントになるのか、少し考えてみましょう。

まず、1つ目のポイントになるのは、そのコンテンツが「ユーザーの求めている情報を提供しているのかどうか」という点です。

例えば、コンテンツ内には様々な文章が使われています。軽い話題から専門的な話題まで広い分野に及びます。その中で良い文章の評価はユーザーによって変わります。多くの専門的な情報が盛り込まれている方がいいのか、それとも読みやすくわかりやすい文章の方がいいのか、その判断はユーザー次第です。

しかし、ユーザーの意図を捉えて、そこへ正確に情報を発信していくことはできます。「SEO(検索エンジン最適化)」や「キーワードボリューム」が重要視されるのはそのためです。ユーザーと情報をうまくマッチングさせることが、ユーザーの満足度につながるのです。

次に、ポイントになるのが、「ユーザーにとってプラスになる情報かどうか」という点です。コンテンツに触れたユーザーが生活に役立つ知識を得られるのかどうかや、ユーザーの興味があることに対するノウハウが正しく提供されているのかどうか、という観点から良質なコンテンツかどうかをユーザーから判断されることになります。

これらはすべてユーザー評価なので、コンテンツを提供する側が把握するのは難しい面もあります。しかし、PV(閲覧)数や、ユーザーがコンテンツ内でページをどれだけ閲覧したのかを示す回遊率、コンテンツ内での滞在時間などのデータから総合的に評価することができます。

では、逆にWebサイトへの流入や商品の販売しか頭にない自己中心的なコンテンツはどうでしょう?間違った知識や情報を提供するだけではなく、そのコンテンツを見たユーザーが不快な思いをさせる作りになっていると、「悪質」の烙印を押され、コンテンツからのユーザーの離脱を招きます。それだけではありません。ユーザーが自らアクションを起こしてそのコンテンツまで辿り着いたという前提があるために、コンテンツに対するあまりにも大きな失望はユーザーをアンチ化させることもあるのです。

まとめ ―損して得とれ、ユーザーにとって価値あるコンテンツの提供が利益を生む―

第一に目指すべきなのは、「ユーザーにとって」価値があるということです。利益を求めるためのコンテンツではありますが、価値あるコンテンツを継続的に提供することがユーザーの信頼を生み、結果的に将来の成果へとつながるのです。まさに「損して得とれ」。

この言葉も元は「損して徳とれ」だったという説があります。何事も積み重ねが肝心なのです。

Webマーケティングにおいて、「コンテンツ」が特に重要視されるのは、ユーザーに信頼されることを土台としたマーケティングであるためです。ユーザーにとって「良質」なコンテンツを提供することができるようになって初めて、「企業にとって」価値あるコンテンツとなるのです。