今や、オウンドメディアをはじめとしたWebマーケティングがどの規模の企業においても必要な時代になりました。その大きな理由は、企業のマーケティングにおいて「情報発信力が問われる時代になった」ためです。

かつて販売力を決める要因の中で大きなウエートを占めていたのは「商品力」と「セールス力」でした。必然的に、大きな開発コストと営業リソースを持つ大手企業に中小企業が立ち向かうことは困難でしたが、現在は違います。どんな規模の企業も自社のメディア(=オウンドメディア)を持ち、開発コストと営業リソース以外で優位性を得るチャンスがあるのです。

本ブログでは、これからオウンドメディアの企画・運営をする際に押さえておくべき設計ポイントを5つに分けてご紹介します。

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オウンドメディア・コンテンツマーケティングに 必要な “オリジナルコンテンツ”とは?

①見込み客の心を動かすコンテンツを制作する

情報発信には基本があります。

その基本とは、

・情報量が一定量確保されている
・情報発信頻度が高い
・自分たちの内側から出た情報である
・見る側にとって有益な情報が含まれている

ことです。

企業が発信したい内容を一方的に出すのではなく、見る側(=見込み客)にとって有益な情報が豊富にあることが求められるのです。検索キーワードだけ調査をしてコンテンツをつくっても、他社やWikipediaと同じ内容であれば意味がありません。自社の強みを生かしたオリジナティの高いコンテンツでなければ見込み客を強く惹きつけることはできません。闇雲になってつくるのではなく、自社の優位性を生かしたコンテンツこそ、見込み客が求めている情報なのです。

「更新する時間がない」「発信する内容がない」などの理由で更新がストップしてしまうことがないように、コンテンツの年間計画を立てておくことと、ネタ(テーマ)をあらかじめストックしておくことが重要です。

②コンテンツを発信できる別の場所・媒体を確保する

見込み客を魅了するコンテンツはオウンドメディアだけに留めておくことは非常にもったいないことです。常に別の場所や媒体を通して情報発信することが大切です。

例えば、

・公式サイト
・ブログ
・Web広告
・外部総合情報サイト
・展示会
・DM
・雑誌広告
・フリーペーパー
・折り込みチラシ
・新聞
・交通広告
・看板広告

などです。

それぞれの媒体の特性と内容を把握しておくこと、必要に応じて登録を済ませておくこと、すぐに使える状態にしておくことが重要です。

以前のように、一つの媒体で情報発信すればいいというわけではありません。見込み客は一か所にまとまっているのではなく、点々と存在しています。散らばっているそれぞれの点に対する導線を整備して、いつでも情報を届けられる状態を確保しておきましょう。

③制作したコンテンツはマルチに使い倒す

以前から、コンテンツを複数のシーンで活用することは有効だとされていましたが、近年は顧客が情報を得る媒体が分散しているため、よりその重要度は高まっています。

例えば、以下のような流れです。

オウンドメディア掲載

公式ブログ掲載

SNS掲載

メルマガ掲載

印刷してレターとして手渡し

1カ月分まとめて月間ニュースレターとして発送

営業マンが商談の場で話すネタとして活用

このようにコンテンツは、形を変えて何度も使うことができます。オウンドメディアで掲載したコンテンツはSNSやメルマガ、広報誌、営業資料などでも積極的に使っていきましょう。

④見込み客に“好き”になってもらう施策を実行する

発注元にとって商品の購入、サービスの導入のための比較検討においては、“知っている”商品(サービス)か否かというシンプルな要因が実は大きな判断基準になっています。

では、“知っている“という状態にするにはどうすればいいのでしょうか。

何をもって“知っている“というかにもよりますが、接触回数を増やすことは間違いなく必要な要素となります。人は、何かしらの対象物と繰り返し接することで、警戒心が薄れ、好意度が増していくという法則(ザイアンスの法則)があります。
※「好き嫌い」という感情が生じる前段階で有効な法則であって、すでに対象の事が嫌いな状態まで進んでいる場合は、いくら接触回数を増やしても、好意度は上がりません。

ここでいう接触とは、対面での接触だけではありません。対面ほどは評価できませんが、電話、手紙、メール、ニュースレター、広告なども接触効果があるといえます。最初の接触からどのように接触頻度を高めていくのか、設計段階から企画しましょう。

⑤社員発による口コミを活用し、信頼を醸成する

アメリカに拠点を置くニールセン社の調査によると、商品やサービスに関する情報発信を行うさまざまな媒体の中で、消費者の84%が「友人・家族などによる口コミが、信頼でき影響力がある」と答えています。どの企業もその重要度は理解しているものの、なかなか活用に踏み切れない理由に、数字で見込みを算出することをしていないことが挙げられます。

「知人」は、大きく4つのグループに分けられます。

・職場・仕事関係:社内、取引先、協力会社、お客様
・家族・親族:血縁関係から派生する知り合い
・同級生・同窓生:出身地、学校
・趣味・サークル:現在定期的に接触する仲間

この4つのグループを合計すると、日本人の場合、1人に対して平均して200人の知り合いがいると言われています。

つまり、自分の知り合い200人のまわりにも、それぞれ200人の知り合いがいるということです。200人×200人=4万人という数字は、“一人ひとりがメディアである”ということを再認識できる数字です。「社員数×○万人」のつながりを使わない手はありません。特に社員にSNSでのシェアや記事投稿を促すことにより、社員による情報発信をすることでさらなる信頼を醸成させることができるようになるはずです。

まとめ ー手を広げ過ぎず、強みを生かすことからはじめるー

以上、オウンドメディアの企画をする際におさえておくべき設計ポイントをご紹介しました。取り組むべきことは、シンプルながら数多く存在します。しかし、すべてを高い頻度とパフォーマンスで実行しようと難易度を上げすぎると、持続することができません。まずは持っている財産(人、モノ、金)を正しく把握し、使えるリソースを正しく認識することから始めましょう。