世の中のオウンドメディアから魅力的なコンテンツをピックアップ。コンテンツ制作のノウハウを学び取る『幻冬舎式コンテンツ研究』。今回はマネ会の「税理士が解説 今のうちに知っておくべき「相続と相続税」について【○×クイズ付き】」というコンテンツを取り上げたいと思います。

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今回取り上げる記事は、相続と贈与に関する税金についてやさしく紐解いています。相続についての問題は、親や配偶者が生きているうちに考えたり、話題にしたりすることは避けることが多く、自身で考えることも棚上げになります。けれども誰にでもふりかかる問題であり、対峙しなければならないときにあわてる例が多数あります。このため早めに知っておくべきと税理士でもある筆者はすすめています。
それでは、難しく考えがちな相続の問題をどのように取り上げ、構成しているのか、これから見てみることにしましょう。

離脱するユーザーに対しての対策は必要


コラムの本文は、いきなり○×クイズから始まります。問1~6まで設問がありますが、引き込まれて読むユーザーと、わずらわしく感じるユーザーと二分されると思います。いずれも起こりうる、身近な設問としてとらえることができますが、答えはすぐにわからないのが、わずらわしいと感じるユーザーもいることでしょう。
答えは、設問の後に続く長い解説文の下にまとまって羅列されています。答えにたどりつくまで読むか、スクロールしつづけて答えが書いてある箇所に行くかしかありません。早く答えが知りたい、結論を知ってから深く知識を得たいというユーザーには、リンクを貼って先に案内したほうが離脱を防げるのではないかと思われます。
設問のあと筆者は「記事の中から答えを見つけて答え合わせをしてください!」と言っているように「受け身にならず、能動的に答えを見つけることによって知識が身につく」という思いがあり、リンクを貼ることはしていないのかもしれません。
本文の小タイトルは、おおまかな内容がわかる象徴的なワードになっていますが、設問のワードとはちがうため、サッと読むと、どの設問に対応しているセンテンスなのかはわかりません。センテンスにおいても、対応する設問とリンクが張られているほうが時間に余裕のないユーザー、答えを急ぐユーザーにとっては、親切なのではないかと思われます。したがって該当記事は、あくまでじっくり読むことを前提に書かれたコラムといえます。

読み物として楽しく税について学び必要な知識を網羅


腰を据えて読もうとするユーザーにとっては、基礎控除から、贈与税との違い、税率、遺言に至るまで相続に関する必要な情報が網羅されているため、頼もしい教科書のような記事といえます。
漫画テイストのイラストや端的な図表や、実際に起こった問題の小コラムも掲載されているため、飽きずに必要な情報を得ることができ、筆者のねらいどおりクイズの答えを見つけようと能動的に読むことになります。最後にまとめのように書かれたクイズの答えにたどりつくころには、十分理解した上で読むので、より印象的に知識を深めることになります。

まとめ

  • 書籍や雑誌ではなく、Webの記事であることを生かして、リンクやコンバージョンなどを使う工夫があってもよい。
  • イラストや図表、小コラムなどが盛り込まれ、飽きずに読みすすめることができる。じっくり読むユーザーは楽しみながら必要な知識を得られる。