本日は成功しているオウンドメディアとして知られる「ジモコロ」について取り上げます。

ジモコロ」を運営する株式会社アイデムは、都道府県ごとに求人検索ができる「イーアイデム」などのサイトの運営も行っている、地域に密着した求人サービスを提供する会社です。

同社がオウンドメディアの制作に力を入れたのは、人材業界の中での同社の知名度を上げるためでした。通常はTVCMを作り続けて、とにかく社名を覚えてもらう、というのが知名度アップの王道なのですが、他社の資本力と真正面から戦うのは得策ではないと感じた同社は、オウンドメディアのコンテンツが読まれ続けることで、初期投資の広告効果が何年もずっと続いていく、というオウンドメディアならではの広告戦略をとったのです。

コンテンツ制作は、「面白さ」を追求することで定評のある制作会社・株式会社バーグハンバーグバーグ(以下、バーグ)に発注し、『地元にコロがっているような魅力ある「場所」や「仕事」、「小ネタ」など、地元愛を感じてしまう話の数々を集めて発信する』という方針から、サイト名は「ジモコロ」と名付けられました。
「面白さ」の方向性についてはアイデムとバーグで綿密に協議を重ねて、コンテンツを作り続けるなかで「ジモコロ」らしいテイストに仕上げていったそうです。

その結果、2015年の公開から1年で600万PV、200万UUを達成。しかも、「イーアイデム」から仕事探しをするユーザーのうち10%が「ジモコロ」の読者という、オウンドメディアとしてはこれ以上ない成功をおさめたのでした。

それでは、「ジモコロ」のコンテンツにはどんな面白さがあるのでしょうか。

注目したいポイントは、以下の3点です。

独特な切り口で地域の仕事を紹介している

地元、仕事、面白い、ということさえ踏まえれば、どんな内容でもアリだと言わんばかりに、さまざまな切り口でコンテンツが制作されています。
画像の記事「ジモコロ流の防災訓練‼︎ V字回復した『草津温泉』に60名集めて自腹で楽しんできた」も、2018年1月に起きた白根山の噴火で宿泊キャンセルが相次いだ「草津温泉」に、「何か起きた時に真っ先に動けるように、また被災地を応援するために、現地へ行く」という思想による「ジモコロ流防災訓練」を名目にして、社員一同で草津温泉を満喫するという内容。最上級のおもてなしも紹介して、サイトのテーマにも即した意義深いコンテンツに仕上げています。

地域とも仕事とも関係のないような記事もある

ときには、面白さのみを追求したような記事もあります。人気記事「25年前の伝説的ゲーム『MYST』、何が凄かったのかサンソフトに聞いた」は、過去の名作ゲームについてのインタビュー記事です。特に、仕事についてどうこうという内容ではなく、純粋にクリエイティブな人々について取材した記事なのですが、こういった記事が新規の流入者を呼び込んで、ファンを獲得し続けていることが、オウンドメディアとして今も輝き続けている秘訣のひとつと言えます。

コンテンツを面白くするための工夫がすごい

企画力や取材力だけでなく、コンテンツを面白くするための工夫として、画像やイラストにこだわっている面も見逃せません。
画像は「観光地にある『龍が剣に巻きついたキーホルダー』の魅力を聞いてくれ」のなかのものですが、飛んでいただけるとわかるのですが、GIF画像になっており微妙に動きます。特に意味のある動きではないのですが、記事にただようバカバカしい雰囲気をしっかり盛り上げてくれています。
これはライターの工夫だそうですが、「面白さ」を追求するために多少の苦労はいとわない、ライターや制作陣の意気込みが感じられる工夫だと思います。

まとめ

  • 企画の切り口が独特なコンテンツを作っている。
  • 面白さのみを追求したコンテンツで新規流入ユーザーを呼び込み続けている。
  • 労力はいとわずに面白くするための工夫にこだわっている。