本日は成功しているオウンドメディアとして知られる「サイボウズ式」について取り上げます。

「サイボウズ式」を運営するサイボウズ株式会社は、組織内部でのタスクやスケジュール共有などを目的としたグループウェアを開発・提供するIT企業です。

同社が運営している「サイボウズ式」は、成功しているオウンドメディアとして注目されています。その大きな理由は、コンテンツを制作するうえで同社の製品PRは目標としていないにもかかわらず、認知向上に大きな成果を上げている点です。

製品PRを目標としていないので、記事を評価するために見ているのはPV数やCV数ではありません。重視しているのはSNS上でのリアクション、シェアの広がりです。一部のユーザーに共感を得られるコンテンツを作り、そのユーザーを起点にシェアが広がって、認知が向上する、という流れで成果を上げています。

それでは、そんな「サイボウズ式」のコンテンツにはどんな特長があるのでしょうか。

注目したいポイントは、以下の3点です。

ポイント①コンテンツはすべて問題提起型で作られている

「サイボウズ式」は、ウェブコンテンツとしては一般的な「問題解決型」ではなく、「問題提起型」の内容を発信しています。

「問題解決型」の記事は、例えば「〇〇した時に便利な3つの方法」といったタイトルになり、ユーザーの検索動機に対してストレートに応える内容となります。多くのユーザーの満足度を高めることができる一方で、問題を解決してしまえば記事やサイトのことは忘れてしまうユーザーが多い、というデメリットもあります。

一方、「問題提起型」の記事は、『国家の目的は「便利な国をつくること」ではありません──小泉進次郎×サイボウズ青野、働き方改革と正しい社会のあり方』といったように、「働き方改革とはどうあるべきか?」という問題提起を起点に、識者に意見をうかがっていることがタイトルに表れています。

潜在層に向けて問題を提起し、共感したユーザーが記事をシェアして、多くの人の記憶に残っていく。そのような形で、同社の認知向上やブランディングに成果を出しています。

ポイント②インタビューは掛け合い式で表現されている

問題提起型のコンテンツを作るために、多くの記事は識者へのインタビューや対談の取材となっていますが、その記事は掛け合い形式で表現されています。
これは、読みやすい形式である、ということもさることながら、「サイボウズ式」がコミュニケーションをとりたいユーザーは、同社の商品を必ずしも必要としない潜在層であるから、でもあります。
つまり、まだ就職していない学生層に向けてもコンテンツを発信しているのです。そのため、学生層にとってなじみ深いSNSのインターフェイスを模したデザインとしていると考えられます。

ポイント③コラムはオリジナリティが高いイラストを1点入れる

「サイボウズ式」には、コラム形式の記事もあります。インタビューとは違って写真がありませんが、そのかわりオリジナリティの高いイラストを1点描きおろしで入れています。
例えば『初めてできた後輩を潰した話』は約2000字ほどの長めの記事ですが、イラストはトップの1点だけです。

イラストは数よりも、オリジナリティの高さでユーザーの満足度を高めていることがうかがえます。

まとめ

  • 潜在層に向けて記憶に残るように、問題提起型のコンテンツを作っている。
  • 想定ユーザーが読みやすいようにSNSを模したデザインにしている。
  • ビジュアルは数ではなくオリジナリティを重視している。