医師個人ができる「働き方改革」

近頃は「働き方改革」という言葉をよく耳にするのではないでしょうか。働き方改革では、労働者の処遇改善や長時間労働の是正といった課題などがよく取り上げられますが、医師の世界も例外ではありません。特に医師不足が問題となっている昨今では、一人ひとりの医師にかかる負担が増え、日々の業務が「過重である」と感じる医師が増えているようです。

今回は、現場の医師の本音にスポットライトを当てて、医師が今後目指すべき「働き方改革」について考えてみたいと思います。

交代人員やフォロー体制の不十分さが、業務の負担に繋がっている現状

自身の勤務実態に負担を感じている医師は多いようです。リクルートドクターズキャリアが勤務医を対象に行った調査「429人の働く実態&意識 働き方改革 医師のホンネ」では次のような結果が出ています。

Q. 主たる勤務先の1日あたりの労働時間(日直の場合)
主たる勤務先の1日あたりの労働時間(日直の場合)

Q. 月の当直回数は?
月の当直回数

Q. 月のオンコール回数は?
月のオンコール回数

労働時間は「8時間」が回答の中心を占めましたが、それを超える労働時間の回答が44.3%もあります。医師には通常勤務以外に、当直やオンコールへの対応を求められることもあり、労働時間が増える要因のひとつとなっているようです。交代人員やフォロー体制の不十分さが医療現場の課題となっています。

このような環境を改善するために、医師は何が必要だと感じているのでしょうか。具体的に望む「働き方改革」の具体的な内容をヒアリングした調査では、以下の結果となりました。

Q.「働き方改革」で、特に改革が必要だと思う項目をすべて選んでください(複数回答)
働き方改革

「休日の確保」が51.0%と過半数を超えています。次いで、「負担の少ない当直・オンコール体制」が41.5%と回答を集めています。

待遇改善が見られない場合は転職へ、自分の身は自分で守るしかない

各病院では労働環境に課題を感じてたとしても、なかなか「働き方改革」を進められていない現状があります。医師の人数を増やそうにも人材が不足している中で、採用活動も難しいのが現状です。それでも、まずは自ら声をあげて環境改善に努めることは大切です。当直体制の見直しなどを病院提案するなど、現場の人間から改善策を提案することができるでしょう。それでも改善に繋がらないのであれば、自分に適した勤務環境を持つ病院へ転勤することを検討する必要があります。

出産・育児を機に自身の働き方を見直す医師も多いようです。長時間勤務や当直、オンコールへの対応などで、家族との時間がとれないことを理由に、負担が少なく、家族のサポートが得られやすい病院へと転職するケースが増えています。まずは病院へ待遇改善を求め、うまくいかなければ条件を満たす病院へと転職するといったアクションが、個人の裁量でできる範囲の働き方改革となるでしょう。