クリニック・医院が「地元」の患者を集める方法

レストランを探すのもスマホ。美容院を探すのもスマホ。私たちの生活の中で情報を調べて行動する環境が、すごい勢いで変わってきました。10年前には想像もできなかったことです。

そしてその環境の中では医療機関も例外ではなく、患者がネット上で情報を調べ、その情報を元に選ばれるようになっています。過去と異なる行動をする患者に対して上手く対応することができず、集患に悩んでいる医療機関が多いように感じます。

特に、人口密度の低い地方都市では、人口減少によって患者の数が減り、新規での集患に課題を抱えている話を多く聞きます。現代の環境を踏まえて接点を生み出し続けなければ、患者の数は減っていく一方でしょう。

そこで今回は、地方クリニックが「地元」の患者を集めるために、WEBサイトで何ができるのかについて考えてみたいと思います。

【独自調査】医療機関を選ぶ際にどこから情報を得ているか

幻冬舎ウェブマが40代~60代以上の男女500人に行った独自調査で、次のような結果が出ています。

クリニック・医院が「地元」の患者を集める方法

クリニック・医院が「地元」の患者を集める方法

医療機関を選ぶ際に重視するのは「自宅・職場からの距離」で、その情報源の中心は「WEB」となっています。

情報が少なかった時代は、自分や家族が知っている病院・クリニックに足を運ぶ以外選択肢はありませんでした。しかしスマートフォン端末を誰もが持つようになった現在、患者は医療に関する情報を自らインターネットで調べます。ネット上には地域のクリニック情報はもちろん、利用者の口コミなど様々な情報が溢れています。患者は多様な情報を得ることができる環境にあり、医療機関は「選ばれる」存在なのです。

「ローカルSEO」地域名で検索して表示されるか

一度「地域名 ○○科」といったキーワードで検索をしてみてください。あなたのクリニックは検索結果の画面に表示されますか? 患者はキーワードを打ち込んで検索を始めます。もしここでクリニックの情報が出てこなければ、患者が訪れる可能性は限りなく低くなります。WEBサイトは綺麗に表示されれば良いわけではありません。検索エンジンに読み取られ、評価されるサイトでなければ、本来の役割を果たすことができません。この検索エンジンの対策をすることを「SEO対策」といいます。

また、近年では「MEO対策」という言葉も生まれています。MEOとは、Map Engine Optimization(地図エンジン最適化)の略称で、「地域名 病院」といったローカル検索の結果で上位にサイトを表示させるために有効と言われています。

やり方は、まずGoogleマイビジネスに登録し、病院の所在地や事業内容を記入するだけ。まだ行っていないクリニックは実行することをおすすめします。

クリニックの特徴を伝えるWEBサイトになっているか

では、検索によって患者に見つけてもらうことができれば集患に成功するのかというと、まだ不十分です。様々な情報を手軽に得られるようになった患者は、それらの情報を元に、自分にあったクリニックを比較して選ぶ段階があるからです。では、患者はWEB上で、クリニックのどの情報を見ているのでしょうか。

WEBサイトの入り口が前述した「検索」です。そしてゴールとなるのがクリニックへの「来訪」となります。つまり来訪の動機を与える役割がWEBサイトには必要で、説得できるコンテンツが必要です。一般的に患者は医療の専門知識のことはわかりません。自分の症状から何科に行くかしか判断することはできず、専門的な治療方法を伝えたところで説得にはなりません。

クリニックサイトでまず大切なのは「クリニックの特徴」を伝えることです。どのような理念のもと運営しているのか、先生の顔を見ることができ、共感が得られるメッセージ性があることが大切です。患者が少しでも安心することができる情報を用意しましょう。

求める情報にたどり着ける導線となっているか

次に大切なことは、WEBサイトに訪れた患者が自分の求める情報にきちんとたどり着けるのかという点です。どうしてもクリニックの都合で情報を並べてしまいがちですが、そのクリニックに訪れようとしている患者が「本当に知りたいことは何か」を考え、患者が辿るであろう導線を具体的にイメージできているかが鍵となります。

中にはサイト内が複雑で、たどり着くまでに患者がページを離れてしまうようなサイトもあります。患者目線でわかりやすいように情報を取捨選択し、誘導してあげることが必要なのです。

先に述べたようにWEBサイトのゴールは来訪であり、その前段階は「予約」や「問い合わせ」といったユーザーのアクションです。クリニック運営に強い想いを持っている先生ほど、多くを語りがちですが、実際には患者と会ってから直接伝えればよいこともあります何よりユーザーが来訪することに繋がるアクションを妨げるようなことだけはあってはいけません。

スマートフォン対応は必須

「うちはホームページがあるからWEBは大丈夫」といったクリニックの方も、そのサイトを作ったのはいつでしょうか? WEBの正解は急速に変化をしていて、5,6年前と今では環境がことなります。ここ数年でインターネットの利用率はスマートフォンがPCを上回り、WEBサイトはモバイル端末で閲覧される機会の方が多くなっています。

WEBサイトを作った時期がだいぶ前で、スマートフォンサイトに対応していないサイトもたまに見かけます。しかしそれではせっかく検索でユーザーが辿りついたとしても、非常に閲覧しにくい非対応サイトからはすぐに離れてしまいます。

また、Googleもスマートフォン対応は必須との考えを明確に示しており、スマホ対応がされていないWEBサイトは検索エンジンの評価も低くなると発表しています。つまりスマホ対応を怠ると検索結果に表示されにくくなり、患者に見つけてもらうことができなくなるのです。

インターネットで患者が医療機関情報を調べて選択する時代において、WEBサイトの運用が非常に重要です。「みつけてもらう」ことと「ユーザーの行動を喚起する」ことを実現するため、今一度WEBサイトを見直してみてはいかがでしょうか。