病院・クリニックのホームページ

最近行った独自アンケートでは、「どのような媒体を情報源として病院・クリニックを選んでいるのか」という質問に対して、38.2%の人が「Web」と回答しました。病院・クリニックと患者が関わる上で、インターネット上の情報が大きな意味を持つ時代となっています。

病院・クリニックはインターネット上の情報により患者から評価されるようになっている今、病院・クリニックのホームページは公式の情報として大きな意味を持ちます。今ではほぼすべての病院・クリニックがホームページを開設していますが、中には「とりあえず作ってみた」というだけで、上手く活用できていないケースが多くあるようです。

そこで、病院やクリニックのホームページ作成で大切なことについて考えてみたいと思います。

業種・業界によって異なるホームページの“最適なスタイル”

「弁護士事務所のホームページは“青色”を使ったほうが良い」

「介護施設のホームページは“緑”を使ったほうが良い」

実はホームページ制作のノウハウとして、デザインや構成の“鉄板”の考え方が存在します。もちろん、すべてに当てはまるわけではなく、上記の色を使わなければいけないわけではありません。しかしそこには理由があります。

「青」は冷静で誠実なイメージが伝わりやすいため、弁護士事務所のホームページと相性が良いと考えられます。また、「緑」は安心と優しいイメージが伝わりやすい“ネイチャーカラー”であるため、介護のホームページに使われることが多いのです。

このように、業種・業界と相性が良い「デザインの考え方」というのが存在します。上記では色の例を出しましたが、デザインは「色」「文字の種類・太さ」「余白の使い方」「写真素材」などあらゆる要素が積み重なってできあがりるため、ホームページ制作を行う場合は、相手の業界を深く理解し、運営者の特徴を捉えたうえで、最適なスタイルを導き出すことが必要となります。

そのため、病院・クリニックがホームページを作成する場合には、医療業界に理解があり、ホームページが果たす役割を実現してくれる制作会社が良いパートナーとなるでしょう。

病院・クリニックのホームページに必要なのこと

信頼性を与える

では、病院やクリニックのホームページに必要な要素とは何があるでしょうか。まずは、「信頼性を高める内容になっているか」という点を考えてみましょう。治療が目的であることから、患者はその病院・クリニックが信頼に値するのかを判断します。この時点で不安を抱かせてしまえば、離れていってしまいます。実際に診療したわけではなく、ホームページの内容で評価される。本質的な医療の価値とは関係が無いわけですが、インターネットによって病院・クリニックに訪れる前に評価がくだされてしまう現代では、これが現実です。

患者に安心感を与えるポイントとしては「人の顔が見えるか」といったところも大切です。治療を担当する先生はどのような人なのか、顔が見えるだけで安心することができます。また、施設内の様子も見せることができる範囲で、写真を掲載するのも良いでしょう。

理念・特徴を伝える

患者と信頼関係を築くという意味では、病院の理念や治療方針などを伝えることも大切です。治療を受けようとする患者にとっては、やはり「病院が自分に合っているのか」どうかが気になるところです。医師と患者の関係とはいえ、治療には人と人とのコミュニケーションが重要です。病院の理念や治療方針を通じて、医師や病院のスタッフの対応や人柄が感じられれば、患者は安心感を覚えるものです。

どれだけ患者と真摯に向き合うのかを示すことは、病院やクリニックのホームページにとって非常に大切なことです。

情報の整理

次に重要なことは、患者が知りたい情報が見つけやすいかどうかです。患者がインターネットで情報を調べているということは「知りたい情報」があるとも言えます。それは治療方法であったり費用であったり、患者の関心が高いであろう情報を用意して、見つけやすい導線を設置することが大切です。

他にも、病院の診察日時、地図やアクセス方法など、患者にとって実用的な情報もわかりやすく記載しましょう。患者が受診に前向きであっても、実際に受診するまでに手間がかかっては気持ちが削がれてしまいます。近年は、ホームページ上に受診予約のシステムを採用する病院も増えており、いかにスムーズに患者を受診にまで導くかが今後さらに重要となっていくでしょう。

ホームページ運営で注意するべきポイント

ホームページが完成したら、次は運営です。ホームページを作成しただけで、この先の対応ができていない病院・クリニックが多いので、ホームページを運営する上で注意しておくべきことを2つお伝えします。

医療広告ガイドライン

まず1つ目は、医療広告ガイドラインの存在です。厚生労働省により2018年6月に施行された改正医療法により、病院やクリニックのホームページはすべて医療法上の「広告」にあたり、規制の対象になりました。これにより、比較広告や誇大広告、虚偽広告、公序良俗に反する内容の広告を禁止する規制が、病院やクリニックのホームページにもそのまま適用されることになっています。

集患にはやるあまり、扇情的な文言を使いたくなる気持ちもわからないではないですが、一度規制を受けてしまえば、患者の信頼を失ってしまいます。患者のことを第一に考えるのなら、ガイドラインをしっかりと守り、正しく病院をアピールするべきでしょう。

SEO対策

次に、患者に見つけてもらえない病院のホームページは存在しないのと同じ、ということです。病院のホームページの作成には労力と時間がかかります。そのため、ホームページの作成がゴールになってしまっているケースが時折見かけられます。

しかし、ホームページを作成しただけでは本来の役割を果たすことができません。その情報を求める患者に周知していく努力が今度は必要となるのです。そのためには、患者のニーズを正確に捉え、それに適した質の高いコンテンツを継続的に提供していくことが求められます。

まとめ

患者が病院を選ぶようになった今、病院がホームページを作成して、患者のニーズに応えていくことは必要不可欠です。もちろん、ただホームページを作成するだけでは患者の元には届かず、患者に見つけてもらうための努力が同時に必要となります。

集患が必須となっている現在の病院・クリニック経営では、医師がただ待っていれば患者が訪れることはありません。ホームページによっていかに患者への「ホスピタリティ」を表現できるかが、ホームページの成否を分けるのでしょう。