はじめに

WEBマーケティングは目標を設定し、そこに向かって正しく進んでいるかを確認することが重要です。特にコンテンツマーケティングやWEB広告運用を外注している場合、毎月実施したことと結果を共有するために、業者にレポートを提出させている企業は多いでしょう。しかし、レポートの内容を見てみると、UUやPVといった数字だけが報告されているだけで、実際に「●●の課題をクリアするために、○○を実施し、▲▲の結果となった。そのため、来月は◎◎を実行する」といった今後の具体的な施策が記載されていないケースが多く、果たして本当に目標達成に向かって進んでいるのか分からないといった悩みを抱えるマーケティング責任者は多いと聞きます。

また、経営陣も示された数字の根拠を把握する手段も限られているため、数字の増減だけで業者の質を判断しがちです。仮に少しずつ数字が上がっていたとしても、思い描いていた結果ではないと判断した場合は業者との契約を解除してしまうこともあるでしょう。そのため、何社もの業者が出入りを繰り返すことになり、ノウハウやナレッジが蓄積されないことになってしまいます。

今回の記事では、そのようなことが起きてしまう原因を解き明かし、齟齬や思い違いを防ぐための方法について紹介します。

マーケ担当3

Aさん

不動産投資事業を展開するH社のマーケティング部長。運用開始から半年が経過し、そろそろ成果が欲しい時期。今回の打ち合わせで今後の指針を決めたい。
業者1

業者

H社のマーケティング支援を1社で行っており、支援開始から半年が経過。クライアントであるH社のマーケティング責任者からは詳細なレポートを求められている。

H社のケース

業者1

それでは先月分のご報告をいたします。お手元の資料をご覧ください。御社のWEBサイトを半年間運用してきましたが、まだ成果が上がっていません。

マーケ担当3

(この数字は昨日部下から報告のあったものと同じ内容だな)この数字はGoogle Analyticsの数字と同じですよね?PVやUUは見れば分かります。具体的に先月実施した施策とその結果を報告してください。上から成果が出ていないことを指摘されており、正確に把握したいのですが。

業者1

失礼いたしました。先月はコンテンツ制作を8本に加えランディングページを1ページ制作、さらにリスティング広告を実施しています。

マーケ担当3

リスティング広告の成果が今ひとつで、入札単価も上がっているため、他の広告を実施すると先月言いませんでしたか?

業者1

確かに申し上げました。しかしながら御社の目標は資料請求の問合せを増やすことだと認識しているため、比較的ニーズが顕在化しているターゲットを誘引するためにリスティング広告を実施しました。

マーケ担当3

なぜそれを報告しないのですか?そもそも先月は資料請求よりもセミナー集客に困っているので、ゴールをセミナーの申し込みに変更すると指示をしたはずですが。また、コンテンツについても報告してください。

業者1

そう言われましても・・・。資料請求とセミナー集客について、まだ決まっていないため、後で指示すると伺いましたが、ご指示がなかったので。確認をしなかった私共も悪いのですが・・・。コンテンツやランディングページについては先日メールにてご報告しています。

マーケ担当3

(そう言われてみると指示を出していなかったかもしれないな・・・)しかし、こちらはクライアントですから御社から連絡をして指示を仰ぐのが常識では?とにかく本日上席に現状について報告をするので、今日のレポートをメールでください。

その後Aさんはレポートの内容を上席に報告をしたところ、何をしているのかさっぱり分からない。数字も上がるはずがない。これまでやってきたことを全てまとめて報告しろ、と厳しい口調で叱責されてしまいました。Aさんは業者と具体的に共有をしてこなかったことを後悔したのです。

ゴールとタスクの共有は必要不可欠

WEBマーケティングのゴール、実施するタスクを具体的に共有しなかったがために起きてしまった例です。目標やタスクが曖昧だと、業者に任せっぱなしで現状を把握することが難しくなります。冒頭でお伝えしたように、「●●の課題をクリアするために、○○を実施し、▲▲の結果となった。そのため、来月は◎◎を実行する」といった具体的な内容が全てレポートに落とし込まれている状態が理想です。業者が出すレポートはフォーマット化されているケースが大半なので、自社にあったレポートにカスタマイズさせるといいでしょう。それを元に常に共有をすれば、業者との認識がズレることはありません。

ゴールとタスクの共有は、無用なトラブルや業者の入れ替えを防ぐ有効な手段なのです。

レポートは発注者側と業者の重要なコミュニケーションツール

WEBマーケティングではゴールの設定、そのゴールを達成するために置く指標、その指標ごとに実施するタスクを整理することが何よりも重要です。スピードを重視するあまりに、その整理をすることなく進めてしまうと、結果的に取り返しのつかない事態になりかねません。スピードも重要ですが、ゴールと毎月実施するタスクを細かい粒度で共有することが大切です。

サイトであればUU、PV、広告であればCVRやCTRといった数字だけ羅列したレポートに、ほとんど意味はありません。簡素な解説がされているだけでは本質を捉えることはできないからです。本当に重要なのは、その数字の根拠と仮説、仮説を検証するために実行したタスクの共有です。その点をクリアにした上でマーケティングを展開していくと、ゴールを達成するための道筋が見えてくるはずです。

レポートはゴールを達成するための羅針盤になり得るコミュニケーションツールです。責任者が現在地を正確に把握することが何よりも重要なのです。

まとめ

  • 重要なのは数字だけではなく情報の共有
  • ゴールとタスクの共有なしにWEBマーケティングは成功しない
  • レポートを通して業者との深いコミュニケーションを