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2017年8月7日

ディレクション初心者が知っておきたい Webディレクターの役割とトラブル防止法

Webサイト制作において欠かせない存在が“Webディレクター”です。Webサイトを通じてクライアントや自社の目的を達成し、ビジネスを成功に導くこと。制作チームがスムーズかつ効率的に動ける環境をつくること。そのために提案をくり返し、双方にとって最適な状態を保つことがディレクターの役割です。

近年はインハウス化が進み、広告代理店を介さず自社にWebディレクターを置き、社内でサイトを制作する企業も増えました。その際、ディレクション経験のない社員がアサインされることも少なくありません。

それでは、初めてWebディレクターに任命されたら、どんなポイントに注意し、どのようにプロジェクトを進めればいいのでしょうか。

本コラムでは、Webサイト制作におけるディレクターの役割を説明するとともに、よくある課題とその解決策についてお伝えします。

Webディレクターの役割とは

Webディレクターの役割とは、Webサイトを通して企業のビジネスを成功に導くことです。
そのためには目的指標となるKPI・KGIを設定し、それを達成するWebサイト制作の予算、人材、クオリティを担保した進行管理が求められます。

しかし、ディレクションの不手際により、予算不足や工数過多に陥ったり、低クオリティのサイトができあがってしまったりするリスクもあります。そうしたリスクを回避するために、注意すべきことを洗い出しましょう。

大前提として、ディレクションの必要なのは、制作チームの健全な運営です。チームのリソースを把握して“キャパオーバー”を防ぐためには、メンバーのステータスを数字に落とし込むことから始めましょう。

メンバーの工数を管理する

例えば「通販サイトを立ち上げたい」クライアントにWebサイト制作を提案する場合、人件費と工数を確認してみましょう。仮に以下のチームで制作にあたるとします。

【制作チームのメンバー(仮)】
営業企画担当…1人、月給35万円、企画立案に割ける時間は1日3時間
Webディレクター…1人、月給40万円、ディレクションに割ける時間は1日5時間
Webデザイナー…2人、月給35万円、1日8時間勤務
コーダー・・・2人、月給25万円、1日8時間勤務

この場合、チーム全体の給与は135万円×1.5(経費分などを加算)=202万円、これに粗利率(おおよそ30%)の60.6万円を加算すると、総額262.6万円が1カ月間の人件費になります。1日の勤務時間は全体で24時間×20営業日=480時間です。

つまり、Webディレクターは1ヶ月で262.6万円以上の利益を出し、工数を480時間以内に収める提案・進行をしなければなりません。人件費と稼働時間を計算して、赤字や工数過多によるチームの崩壊を防ぎましょう。

Webディレクターのヒアリング力が“事故”を防ぐ

しかし、どんなに工数を確認しても避けられないことがあります。それは、制作の「やり直し」です。
クライアントとWebディレクター、そして制作チームの方向性が常に合致していなければ、クライアントから繰り返し修正が入り、三者とも疲弊してしまいます。どうして修正が発生してしまうのでしょうか。

その原因は、Webディレクターのヒアリング力にあります。例えば、クライアントから「通販サイトを立ち上げたい」と発注を受けたとします。その目的は、新しい事業にチャレンジしたい、会社の売り上げを伸ばしたいなど理由があるはずです。

そんなとき、「こんなターゲットにこんなコンテンツを提供したい。デザインはこのようなイメージで……」と、迷いなく、具体的で確実な依頼ができる担当者は稀です。

Webディレクターは「だいたいこんな感じで、こういうイメージで……」と話すクライアントに対して「それは●●ということですよね?」と要望を要約して切り返し、自身のイメージとすり合わせるようにしましょう。

とはいえ、ヒアリング内容に忠実なサイトを作ろうとして失敗する例もあります。それは、Webディレクターはクライアントの、制作チームはディレクターの意向を汲み、ユーザーの存在が無視されている状態です。

ディレクターは、クライアントと制作チーム、それぞれに対してユーザー本位のサイトであることを意識させるために、「ユーザーの目的と導線を邪魔する要素はないか?」を常にチェックし、二者に伝えるよう徹底しましょう。

 

Webディレクターがまず用意するべき3つの資料

最後に、これだけは用意しておくべきWebディレクター「三種の神器」をご紹介します。

ディレクションに必要なものは、進行管理表や要件定義書、クライアントのヒアリングシートなど多岐に渡ります。どれを使うかはディレクター次第ですが、これだけは用意しておくべき3つの資料があります。

①ポジショニングマップ
Webサイトのコンテンツ企画・設計においては、クライアントのポジションを把握し、クライアントがユーザーに提供できる価値を知らなければなりません。ポジショニングマップを作成して競合優位性を見つけ出し、何を提供できるかを具体的に考えましょう。

②ペルソナ
Webサイトのユーザー像をまとめた資料です。いつ・どこで・どんなターゲットに・Webサイトをどのように使って・何を達成してもらうのかを書き出します。

③ゴールフロー
Webサイトに訪れたターゲットがどのように目的を果たすのか、このフローを細かく分解した上で、それぞれにKPIを設計してツリー化しましょう。ユーザーの目的を除外する要素が明らかになります。

まずはこれらの資料だけでも揃えておくと、クライアント、Webディレクター、制作チームそれぞれの曖昧なイメージが明確になり、「気付いたら違うものができあがっていた」状態を防ぐのに役立ちます。

 

最後に

以上、Webディレクターの役割をご紹介しました。「なんだかうまくいかないな」「本当にこれでいいのかな?」と思い悩んだときは、ディレクターが自身の取り組み方を見直しましょう。

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