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2017年10月25日

【前編】マーケティング担当者のためのデータ活用・データ分析の基礎のキソ

マーケティングにデータ分析は欠かせません。マーケティング担当者が社内外で何らかの課題解決を求められたとき、まず始めるのはデータの収集・分析でしょう。データを元にすることで、あらゆる事象を客観的に判断でき、高い確率で効果的な施策を選択することができます。
データを活用したマーケティングができる担当者は、どの会社にも必ずいるとは限りません。
しかし、担当者がいない理由を掘り下げると、「データ分析の方法がわからない」「データを取っていない」「データを集めても使い方がわからない」など個人的な理由が多く、それらは一度方法を覚えてしまえば、すぐに解消できるものなのです。
本コラムでは、マーケティングにおけるデータ活用の初心者に向けて、データをどのように捉えて扱っていけばいいのか、前編と後編に分けて基本的な概念をお伝えします。

“仮説”を立ててからデータを集める

まず、データ活用が求められるいくつかのシーンを想定して、どのように対処すればいいのかをみていきましょう。

<ケース1>

営業部長のAは、社長から「今月の営業売上が落ちている。なぜそうなったのか調べて報告するように」と指示を受けました。彼はまず、どんな原因がありそうなのか、予測を立ててみることにしました。

・そういえば、営業部のBが調子悪いな。いつも成績が良かったから、今月はBの売り上げが影響しているのかな。
・今月はまだ大型受注が無いな。少額の受注続きで客単価が落ちているのかも。
・そもそも本当に売り上げが落ちているのか?閑散期なだけで、通年で見たら昨年より上がっているのではないか?

などなど、自身の経験則から可能性をいくつか挙げてみます。そして、関連していそうな社員にヒアリングをしたり、統計を出したりして原因を探っていきました。結果的には、Bは月末で調子を取り戻し、大型受注を果たしたものの、通年で見ても昨年以下の売り上げとなっており、Aの予想はすべて外れてしまいました。

このケース、一見すると失敗したように見えますが、データ活用が【できている】方に分類されます。注目したいのは、「営業売上が落ちた原因を知りたい」という目的に対し“仮説”を立てていることです。そしてその仮説を“検証”するためにデータを集めています。

一口にデータ活用といっても、それを集める手法や切り口によっては、データが無限大に集まってしまい、役に立たない無駄なデータ収集に時間を割いてしまいがちです。Aは、仮説を立てて必要な情報にあらかじめ当たりを付けることで、効率的にデータを集めることができました。
予想は外れましたが、それ以外に原因があることは突き止められています。この過程を繰り返していけば、Aは売り上げが落ちた本当の原因にたどり着けるはずです。

<ケース2>

次はこちらのケースを見てみましょう。

マーケティング担当のCは、上司から「今月はWeb経由の問い合わせ数が少ない。原因を調べてほしい」と依頼を受けました。解析が得意なCは、Googleアナリティクスを駆使してオーガニック経由の問い合わせ数が落ちていることを突き止めました。さらに詳細を分析すると、神奈川県に住む30代男性からの問い合わせが昨年の半分以下に落ち込んでいるのを発見しました。
明確な原因を見つけたCは、さっそく改善策を練り、対処すべきだと上司に報告します。

しかし、上司からはこう切り返されました。
「その改善策は本当に今実施するべきなの?なぜ必要なのか説明して」
Cは、「明らかに数値が落ちているのだから、実施するべきだ」と訴えましたが、首を縦に振ってもらえませんでした。

こちらはデータ活用が【できていない】ケースです。なぜ上司はCの改善策をすぐに採用しなかったのか、その理由はケース1と比較することで見えてきます。ケース1のAが仮説を立てて情報収集していたのに対し、Cは仮説がなく「分析結果を出すこと」が目的になっているからです。
Cが突き止めた原因の裏には、もしかしたらさまざまな理由があったのかもしれません。

実は半年前からSEO対策を止めていて、その影響が今月出ている可能性もありますし、問い合わせの9割は東京都に住む60代男性で、神奈川県に住む30代男性はその他1割にも満たないかもしれません。
こうした可能性が当たっていれば、Cが分析に費やした時間はすべて無駄になります。

もしも最初に仮説を立てていれば、
・そもそも当社は誰をターゲットにしているのだろう?
・今までどんな施策をとってきたのだろう?
・問い合わせ者の属性をまとめたリストはあるかな?
といった疑問が浮かび、仮説を立てるために上司や他のメンバーにヒアリングができたはずです。

以上のように、仮説を立てることは「そもそも集めるデータが違っていた」という最悪の事態を回避することに有効で、間違った分析によるタイムロスを防ぎます。マーケティング担当としての知識・経験が足りない新任担当者や、転職してきたばかりで状況を掴めていない担当者に効果的な方法です。データ活用の際は必ず、「仮説を立てる」ことをセットで覚えましょう。

続きは後編から

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